絵本作家風木一人の日記

絵本作家風木一人の日記です。

昨日、ギャラリー巡り

東大前のギャラリー、アートスペースに行く。井上直久さんの常設展示があるということで以前から訪れたいと思っていた。現在の展示は卒業制作を含む画家井上直久最初期の作品群。ほとんど初めて観るもので嬉しかった。30年前の作品だが、後のイバラードにつながっていくイメージは既に息づいている。希少な同人誌なども自由に手に取れるよう置いてあり、ファンなら一時間は楽に楽しめる。

程近いヴァリエテ本六へ。ここも初めての訪問。今月の初め、西村敏雄さんにご案内をいただいた。大勢のグループ展だからちょっとですよ、と聞いていたが、予想より多くの西村作品が観られてよかった。他の出展者は谷川晃一、赤瀬川原平など。ギャラリー兼古書店なのだと思うが、本は客が手に取りやすい配置ではなく、値段がついていないものもあったり、ちょっと不思議。

神保町に移動して、おりはらみなこさん参加の、檜画廊「虹のしっぽ展」。原画の他に絵本のダミーも置いてあるのがいい。やはり絵本はめくれる形にしてみないと良さがわからない。たしろちさとさんが大変立派なカバを描いていた。『かばくん』(中谷千代子・絵)のカバを思い出した。

高校の後輩の顔を見に、彼が働いている老舗古書店による。昔は短歌本が専門だったが、今はアイドル写真集などが専門だという。なかなかドラスティックな転換である。後輩は変わりないようでなにより。

銀座バートックギャラリーで「童謡展」。さかうえだいすけさんは4センチ×5センチくらいの豆絵本をたくさん作っていて、これがすばらしい。小さいことはかわいいことだと実感させられる。さかうえさんは小柄でないが。
ネット上で知り合った方と初めて直接会い、なぜかイメージと違うと驚かれる。どんなイメージを持たれていたのだろう?