絵本作家風木一人の日記

絵本作家風木一人の日記です。

ルオーとバオバブ

パナソニック電工汐留ミュージアムで「ルオー作品展 色の秘密」。銅版画がぼくがイメージする銅版画とはまったく違った。ふつうに筆で描いた絵のようだった。銅版画ならではの味わいが欲しいのではなく、単に版画本来の目的、複製のために用いたということなのだろうか。

東中野のポレポレ座で『バオバブの記憶』。樹齢500年とも1000年とも言われるバオバブの巨木とともに暮らす人々のドキュメンタリー。昔ながらの農業・牧畜で暮らす村の生活に、唐突にテレビや携帯電話が紛れ込んでいる違和感。あの子どもたちが大人になったとき、まだ彼らはバオバブの霊の存在を信じているだろうか?