絵本作家風木一人の日記

絵本作家風木一人の日記です。

『ひろしまのピカ』が海を渡ったとき

上野の国際子ども図書館で栗田明子さんの講演を聴く。
栗田さんは日本著作権輸出センターの代表として、長年日本の絵本の翻訳出版(海外への版権輸出)に携わってきた方で、まさにパイオニア。原爆を描いた絵本『ひろしまのピカ』売込みのため海外の出版社を行脚されたときのことなどパイオニアならではの話が満載だった。
いろいろ実例を挙げて話されたのが、文化の違いにより文や絵を変更しなければならないケースがあること。あまりにも日本文化への理解がないケースや、無断で変更されるケースすらあるという。
狭くなったようでもまだまだ世界は広く、お互いを知り理解しあうのは本当に難しいのだ。
果してぼくの絵本は原文を尊重して訳されているだろうか?
そしてぼくは海外の絵本を原文を尊重して訳していけるだろうか?